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2017年7月

「嘘の中に?」 ポエトリーカフェ参加の記 第7期の7 (山崎方代篇)

 遅くなりましたが、7月15日に開催されたポエカフェin 都留:山崎方代(やまざきほうだい)篇の参加記です。

 当日はポエカフェ本篇に先立って、都留市在住のCさんがアレンジしてくださった「エンジョイ都留!ツアー」もあります。もちろん、ここから参加です。富士急行線の谷村町駅前に11:30集合とのこと。連れ合いのアンジーと一緒に、大月乗り換えで向かいます。連休初日だし少しは混むかなと思っていたのですが、想像をこえる混雑!これでは通勤ラッシュみたいではないですか。ふと車内の広告に目をやると、あるゲームに絡んだイヴェントが開催される当日でした。車内には外国人の観光客に混じって、そのイヴェントに向かうと思しき人々が…。こりゃ、混むわけです。

 谷村町駅で降りたのは、ほぼポエカフェ参加者でした。改札の前にはツアーをアレンジしてくださったCさんが待っていてくださいました。

 参加者が揃ったのを確認して、Pippoさんが作成した小さな山崎方代の旗を持ったCさんの案内でツアー開始です。最初に行ったのは「ミュージアム都留」。そこでCさんが用意してくださった資料をもらいます。これが、力の入った素晴らしい資料。都留の歴史や関わりのある文人たちの資料が用意されていました。これは保存版です。Cさん、ありがとうございました。甲斐絹(かいき)に関する展示も面白く拝見。展示されていた屋台の幕には圧倒されました。

 開催初日であった根付展ももっと見たいところでしたが、昼食目指して散歩開始です。まさかの暑さの中、途中、道路脇の水の流れに助けられつつ、無事目当てのうどん屋さんに到着です。ここのうどんが安くて盛りが良くてうまいという、文句なしの店でした。盛りの良いのを知らず大盛りを頼んだ私。みんなに大丈夫と言われながらも完食しました。(ツアーの様子は、参加者の青柳しのさんがブログ「しろくま文庫」に写真つきであげてくださっています。是非、ご覧ください)

 会場の「バンカムツル」さんは、そこからほどない都留文化大学の前にあります。ポエカフェ本篇は、いつものスタイルで開始です。そこでおどろきの出会いがありました。初めて参加してくださったSさんの友人が、ある著名な詩人の友であるHさんの子孫だったのです。その詩人を好きなYさんの質問からわかったのですが、会場に響き渡る参加者の「え~!!!」の声。

 素晴らしい出会いから始まった、今回のポエカフェ、取り上げられるのは歌人:山崎方代です。山梨県は甲府市右左口町の出身です。(略歴は先にあげた青柳しのさんのブログに良い抜粋があります。)十代後半から歌を始めますが、なかなか一つの職場に落ち着けなかったようです。そして戦争に駆り出され、目を負傷し、右目を失明、左目の視力が0.01になってしまいます。職業訓練も受けますが、その後の一生をほぼ無職で暮らすことになった歌人です。

 時に、尾崎放哉や山頭火とも比べられますが、実際にはほとんど放浪はしていないようです。親子ほども歳の離れた姉の世話になったりもしますが、不思議と助けてくれる人に恵まれています。自分の家の敷地に小屋を立てて住まわせてくれる人など、そうはいないでしょう。

 方代さんの(さん付けが似合いそうな人なので)歌は不思議な魅力に溢れています。予習にと思って借りてきた全歌集を開いた途端、すっと入り込まれた感じがしました。理由はわからないのですが、惹かれます。

今回も朗読くじがありましたが、私が朗読したのは歌集『右左口』からの二首、「大正初年の生れにて柿の実は三つ残してもがしてもらう」と「かたわらの土瓶も既に眠りおる淋しいことにけじめはないよ」です。ふっと口をついて出たような言葉にも思えます。しかし、心に語りかける言葉です。

 自分の朗読ではないのですが、心にかかったのは「おのずからもれ出る嘘のかなしみが全てでもあるお許しあれよ」です。方代さんの心が垣間見えるような歌に感じます。嘘と言えるような事の中に、じつは大事な事を込めている方代さんなのかなと思うのです。帰ってから、生涯に関する本を読んでいますが、ますます、そう感じています。

 参加記を書くのが遅くなりましたが、ポエカフェ後忙しかったのとは別に、方代さんをどう受け止めたら良いのか、自分の中でまとまらなかったこともあります。惹きつけられながらも、その理由が自分にもわからない。そんな状態が続いています。そんな時、方代さんのリターンズ篇が開催されるとの報せがありました。参加するっきゃありません!

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