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「桜の陰に」ポエトリーカフェ参加の記 第 9期の2(桜と春篇)

 ポエカフェ第9期の2回目は「桜と春」篇でした。30日に開催された定例会からでも3週間異常過ぎてしまいました。大変遅くなりましたが、参加記を残しておきます。「定例会」からでもと書きましたが、同じテーマでその1週前23日には小金井市の「市民がつくる自主講座」でも同じテーマで開催されました。小金井市在住のSさんがPippoさんのポエカフェを小金井でもと招いてくださっての開催でした。こちらは小金井市民が優先の講座ですが、空きがあれば、それ以外でもOKと聞き、歩いていけるところに住んでいる者としては、是非参加しいと連絡したところ、快くOKのご返事をいただき、わくわくしながら連れ合いのあんじーと一緒に参加してきました。ですので、同じテーマの会に2回参加することとなりました。同じ詩人をもう一回というリターンズ以外では初めての経験です。同じテーマといっても、資料は23日と30日では微妙に変更がありました。それにしても人数は23日は50名(うち海外10名)、30日は51名(うち海外10名)と大人数です。一つのテーマで、これだけの資料を作り上げられるPippoさんの力量に改めて敬服です。

 23日のことをまず簡単に触れておきましょう。新潮講座に参加されていた方もおられましたが、定例のポエカフェとは違い、ほとんどの方が初対面の場です。(定例会の参加者は私を含めて3名。)Pippoさんもちょっと緊張気味?だったでしょうか。それでも、自己紹介をしていく中で、次第に場が和んでいきます。会は朗読くじをひいて、朗読するいつものスタイルです。平均年齢は定例よりも高かったと思いますが、みなさん積極的です。

 朗読した詩への感想も最初のうちは少しづつですが、次第に参加者同士のやりとりも増えていきます。好評のうちに、会は終了。その後、主催者のSさんとお話しする機会もありましたが、Sさんの気持ちが伝わってきました。ありがとうございました。これからも、このような形で場が広がっていけたらと思いながらの帰路につきました。

 30日の定例会は、暫くぶりに王子の古書カフェ・くしゃまんべさんでの開催です。いつもより少し早く土曜日の6時から開催ですが、希望者にはポエカフェ後に食事が出ます。(全員残ったようでした)この食事、健康的で美味しい素晴らしいものでした。これを食べられただけでも参加したかいが有るといえるほどでした。

 さて本編ですが、初参加の方も含め、いつも通りの進行です。今回は詩人の生涯の紹介がない分、次々と朗読が進んでいきます。「桜と春」のテーマはありますが、取り上げられている詩あかなり異なる趣を持つものが集められています。くじも1篇だけでなく、複数の詩が記載されていますので、選ぶ方も迷います。

 資料の中から私の印象に残っているものを少しだけ紹介します。資料の掲載順です。高橋元吉「おれは桜を見ない」これは23日、30日両方の会で朗読されました。美しく咲く桜そして、桜を巡る人々に対する元吉の思いが鮮烈に描かれています。朗読はされませんでしたが八木重吉の「豚」は、重吉だいすきの私にとっては外せません。(23日は可能性があったのですが)。丸山薫「病める庭園」。ヨシキリの声を「オトウサンヲキリコロセ/オカアサンヲキリコロセ/ミンナキリコロセ」と聞く作者の心へと思いを向けざるを得ません。菅原克己「花市」。友の死を思いながら妻に花市の美しさを告げる作者。悲しみが込み上げてきます。山崎るり子「春一番」静と動の対比の中に浮かび上がる風景が印象的です。

 最後に自分で朗読した詩をあげておきます。23日はプレヴェールの「カタツムリさん葬式へ行く」(大岡信訳)です。Pippoさんの素晴らしい朗読を知っている身としては、辛いのですが、好きなので選んでしまいました。30日は石垣りん「落花」です。もしかしたらテーマから受ける印象からは一番遠い詩かもしれません。3連目の「さくら、さくら/散るのが美しいとほめ讃えた国に/おちるがいい/花びら/いのち/死の灰」が重く残ります。1954年の作であると聞きます。作者の直面している社会が浮かび上がってきます。

 どうも「桜と春」というテーマから連想される明るい詩ではないものが、多く心に残ったようです。桜の美しさ、春という季節が与える希望は確かにあります。しかし、美しさの陰にある悲しさへと目が行くのはどうしてでしょうか。2回分の資料を目の前にしながら、そんなことを考えています。詩を読む楽しさには、そのようなことも含まれているのでしょう。そして次回28日は石原吉郎篇です。考えることが多くなりそうです。

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